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18/10ステンレスという素材

18/10(SUS304相当)ステンレスの完全ガイド

SUS304相当(18% Cr / 約10% Ni)。家庭のキッチン・バスルーム・トイレに最適な選択。

18/10 ステンレス — 毎日使う水まわりを、長く美しく保つ素材

――使い込むほどにその差がわかる――

18/10ステンレスは、クロムによる保護膜とニッケルがもたらす靭性で、錆びにくく光沢を長く保ちます。
水ハネや湿気、洗剤の影響を受けやすいシンク周りやバスルーム、さらに衛生面で厳しいトイレまわりでも、
素材本来の強さと美しさを維持。ZACKではこの素材選定を基準に、日常使いで満足できるプロダクト設計を行っています。
まずは素材の特長と、実際の製品でどのように生かしているかを見ていきましょう。

表面にできる「保護膜」が、素材を守る。意外とシンプルな仕組みです。

ステンレスとは — なぜ「さびにくい」のか?

ステンレスは、鉄にクロムなどを配合して作られる合金で、表面に薄い酸化被膜(パッシブ皮膜)が自然に形成されることで腐食を防ぎます。
クロムが十分に含まれるとこの被膜が安定し、水や湿気、日常の洗剤に対しても優れた耐性を発揮します。日本の表記では SUS304 がよく使われますが、家庭向けの説明では「18/10(18%クロム/約10%ニッケル)」という表示で親しみやすく表現されることが多いです。
次は「18/10 が具体的に何を意味するか」を見ていきましょう。

18/10 の数値が示すもの

18/10 — クロムとニッケルが与える性能の理由

「18/10」は合金の成分を示す簡易表記で、一般に18はクロム(Cr)およそ18%、10はニッケル(Ni)およそ10%を指します。
クロムは表面に薄い酸化被膜(パッシベーション)を作り、腐食を防ぐ役割を担います。一方ニッケルは素材の靭性や加工性、光沢の保持に寄与し、衝撃や変形に強く仕上がります。
結果として18/10は錆びにくく、磨くと美しい光沢を長く保てるため、家庭の水回り製品に適しています。ただし「18/10」はあくまで目安の表記で、実際の性能は合金組成の正確な比率、表面処理、熱処理、仕上げ方法によって左右されます。

製品選びでは表記だけでなく「製品仕様(SUS規格、仕上げ、検査結果)」を必ず確認してください。

水回り製品に最適な理由

湿気や水ハネに強く、清潔を保ちやすい — 18/10 の実力

18/10 ステンレスは、浴室・キッチン・トイレなど水が常にかかる環境で高いパフォーマンスを発揮します。
クロムによる被膜が腐食を抑え、ニッケルが素材の靭性や表面光沢の維持に寄与するため、シンクやシャワー金具、トイレブラシといった日常的に濡れる製品でも長く美しい状態を保ちやすくなります。
ただし性能は合金組成だけでなく「表面仕上げ」や「接触する化学物質」にも左右されます。

塩素系漂白剤を長時間放置したり、研磨剤で強くこすったりすると斑点や白濁が生じることがあるため、使用後はすすぎと拭き上げを習慣にするのが長持ちのコツです。
表面処理の違いによる見た目やお手入れ感も選定時の重要な要素です。

クロムが作る被膜(パッシベーション)

クロムの役割 — 表面を守る「薄い盾」

クロムはステンレスの表面に極薄の酸化被膜(パッシベーション)を作り、これが素材を腐食から守る主役です。
この被膜は非常に薄く目に見えませんが、酸素のある環境下では自己修復する性質があり、キズや一時的な露出があってもすぐに再生して内部の鉄を守ります。
ただし被膜の働きは環境によって左右され、塩素イオンが多い場所や密閉で酸素が届きにくい状態では局所的なピッティング(点状腐食)が起きやすくなります。

したがってクロム含有だけで安心するのではなく、設計・仕上げ・使用環境を総合的に考えることが重要です。

ニッケルが与える性質

ニッケルの役割 — 靭性と光沢を支える要素

ニッケルはステンレスに「しなやかさ」と加工性を与える重要な元素です。ニッケルを含むことで金属はオーステナイト組織を安定させ、曲げや衝撃に対して割れにくくなり、成形や溶接時の扱いやすさも向上します。
さらにニッケルは表面の光沢を保持しやすく、磨いたときの美しさが長持ちする傾向があります。

18/10 は18/8 に比べてニッケル含有量が多めなので、耐食性や靭性、見た目の持続性で一歩有利になることが多いです。
ただしニッケル添加だけで全てが決まるわけではなく、合金全体の組成や表面処理、使用環境が総合的に性能を左右します。
ニッケルに対する皮膚感作(アレルギー)を懸念する場合は、製品の表面仕上げや使用状況も確認してください。

ZACKの事例:トイレブラシの仕様と設計

ZACK トイレブラシ — 18/10 を活かした仕様設計

例えばZACKのトイレブラシは本体の主要構造に18/10ステンレス(SUS304相当)を採用し、耐食性と見た目の美しさを両立させています。
金属部は鏡面またはヘアライン仕上げで水ハネ後も拭き取りやすく、接合部や溝の設計を工夫して水切れを良くすることで衛生性を高めています。

ブラシ部分は交換可能な設計にして長期運用を想定、プラスチックやラバー接触部は耐薬品性を考慮した素材を選定しています。
これにより日常の掃除負荷や漂白剤使用時のリスクを軽減し、見た目の経年変化を抑えつつ実用性を確保しています。
製品選定時は「表記(18/10)」だけでなく、仕上げと構造(接合・水切れ設計)を必ず確認してください。

お手入れと長持ちテク

日常ケアのチェックリスト — 簡単3ステップで素材を守る

1,使ったらすぐに水で流し、柔らかい布で水気を拭き取る。放置した水滴が白い斑点の原因になることが多いです。

2,通常は中性洗剤で十分。強力な塩素系漂白剤や研磨剤は長時間放置しない(使用後はよくすすぐ)。特に酸性/塩素系薬剤は被膜を傷める恐れがあります。

3,頻度の目安:毎日の拭き取り+週1回のやさしい洗浄で美観を維持。屋外や塩害環境ではよりこまめなメンテが必要です。

この3つを習慣化するだけで、18/10が持つ耐食性と光沢が格段に長持ちします。

トラブル対処(サビ・白濁・斑点)

軽度の腐食は自分でできる対処法と見切りの目安

軽い茶色の斑点(表面付着の酸化物)は、柔らかいスポンジ+中性洗剤で落ちることが多いです。

白っぽい斑点(白錆/白濁)は塩素イオンや硬水中のミネラルが原因のことが多く、クエン酸(弱酸)で短時間つけ置き→よくすすぐ、で改善する場合があります。ただし強くこすって表面を傷つけないこと。

深いピッティングや広範囲の腐食が見られる場合は製品の交換を検討してください。
修理可能かは部位(接合部か一体成形か)で変わるので、判断に迷う場合は写真を添えてサポートに相談するのが確実です。

よくある質問(FAQ)

18/10 に関するQ&A

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参考・出典

軽度の腐食は自分でできる対処法と見切りの目安

JIS / SUS 規格(例:SUS304 の組成・試験基準) — 各種規格書を参照。

金属材料の教科書・材料工学の標準テキスト(被膜/パッシベーション理論の基礎)。

第三者試験機関の耐食試験データ(ピッティング、耐食試験の結果) — 公表可能な社内試験があればここに要約を添えると信頼度が上がります。

(注)ウェブ上の一般記事は参考に、技術的な主張には必ず規格書や試験データを引用してください。

参考・出典

素材を知ったら、次は実際に手に取って確かめる

18/10ステンレスの特長は、正しい設計と日常の手入れで最大限に生きます。

ZACKの水回りプロダクトはその観点で素材選定と仕上げ設計を行っています。製品ラインナップや、より詳しい取扱いガイド(PDF)もご用意していますので、気になる商品があれば「コレクションを見る」や「カタログをダウンロード」からご確認ください。

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ZACKのプロダクト。

ZACKの製品ラインは、ステンレスという素材の特性を活かした製品群とそのデザインは、全てインハウスデザイナー陣によって内製化されていて、40年ブレがないのが特徴です。
お持ちのアイテムに1つずつ買い足していく楽しみ。1つ増えるごとに統一感が増して、空間としてのグレード感が1つずつ高まっていくのを実感できます。

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